ゴムのおはなし

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第3回

Q&A ここではゴムのいろいろな特性をクイズや説明を通して楽しく理解することができます。

- 第3回 -

質問


ゴムの歴史と日本のゴム事始め物語は?


(1)誰が最初にゴムを見たか?

クリストファー・コロンブスが1493年の第2回目の大西洋の航海で、カリブ海の島の住民がゴムの球で遊んでいるのを目撃したのが最初とされています。さぞびっくりしたでしょう。なにしろ、それ以前はゴムがヨーロッパには知られていなかったのですから。

(2)加硫技術発明前のゴムの活用は?

その代表例は、字消しとしての利用です。ゴムの樹から取った樹液を乾燥凝固させたものを「消しゴム」として使ったのです。書いた字をゴムで、ごしごしこすって字を消していたのです。このこするという動作から、rubber(こするもの)という名前がつけられました。命名者は、酸素の発見者として有名なプリーストーリーJoseph Priestly(1733~1804)です。

(3)日本に初めてゴムが紹介されたのは?

日本において最初にゴムが紹介された文献は、「舎密開宗(せいみかいそう)」という江戸時代末期の天保8年(1837)に出版された本です。この本は、宇田川榕菴(うだがわ ようあん)という学者が、元は英国で出版されオランダ語に翻訳された化学書をその当時の知識も加えて、江戸時代末期の日本語に翻訳したものです。

(4)加硫技術は誰が、いつ発明したか?

ゴムに硫黄を加えて加硫する技術は1839年に米国人のチャールズグッドイヤーによって発明されました。この技術によって、現在のタイヤ、ベルト、輪ゴムなど身近なゴム製品が造られています。この発明からすでに今年で160年が経過しようとしています。

(5)ゴムとぺリー来航の関連は?

黒船に乗って、C.ペリーが日本にやってきました。江戸時代末期の1853年のことです。このとき、将軍への献上品として持ってきたのが有線電信機です。この電信機の電線が加硫した天然ゴムで被覆されていたのです。これが、日本に持ち込まれた最初の加硫ゴムだと言われています。

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